和歌山木材協同組合ロゴ
お問い合わせ   サイトマップ   
 Home 次階層 トピックス 次階層和歌山南ロータリークラブ卓話

「木育」

和歌山南ロータリークラブにて、2010年2月12日(金)に行われた例会での卓話で、
和歌山木材協同組合 国産材部会長 白樫啓一様より「木育」についてお話していただきました。
*『和歌山南ロータリークラブ週報 2010年2月 第3週』より引用させていただきました。。

「木育」

 

和歌山木材協同組合 国産材部会長 白樫啓一様

 

 戦後、外材が輸入されるようになってから、和歌山は全国でも有名な生産地になりました。しかし、一方では国産材の消費が落ち込み和歌山県が2分されました。確かにその時代、国産材の成長がまだまだで建築材の取れる材が豊富でなかったり、林道の整備ができていなかったりしてコスト高であったのも事実であります。昨今では戦後、植林された60年以上の原木で容易に建築材としての役割が果たせるだけの原料になり、外材との競争ができるところまできております。しかし、補助金が使われているのも事実です。環境問題がよく言われる中、ダムは作れない。しかし、治水対策はしなければならない。獣害対策も。それらを解決していくには、まず山林の整備が不可欠であると思います。山の保水力を高め、鹿、サル、イノシシなどのえさとなる木の実を増やすため間伐をすすめ、杉、桧を切るだけでなくて実のなる木を植える事、消費していく事が大事かなと思います。そこで消費を増やすには国産材の良さを子供のころから伝えていく作業が必要である事に気づかされ、身近な積み木に注目しております。子供自体が桧の香りを知らないことに驚きを感じました。「木を育て、木に育てられる。」食育同様に木育と言う言葉を皆さんに広めていこうと思っています。木材の持っている調湿効果、温もり、癒しの香りなど忘れられている長所をもう一度復活させ、人間そのものが生き物であることを考えると自然素材の木材と土が良いのは当然理解されるものだと思います。便利になっていく一方、便利さ使い易さなどが逆に人間をだめにしていく事もあると思います。冬は寒く、夏は暑い、当たり前の話。しかし家の中は、極度に冬は暖かく、夏は涼しく、体の調子が悪くなるはず。高齢者にはある程度しかたないが、小さい頃からそういう環境で育つ事がはたして良いのかどうか・・・本来持っている人間力がだんだんに衰え、多種多彩の病気に影響があるようにも私は思います。この辺でもう一度、気候風土に合った木や土を見直してもらい、同時に国産材の消費にご協力いただけますようお願い申し上げます。

 

週報表紙
実物大
週報裏面
実物大