伊太祁曽神社のご祭神の五十猛命(いたけるのみこと)は素盞(すさのお)鳴尊(のみこと)の御子神様で、日本書紀巻一(神代上)によれば、父神に従って高天原(たかあまはら)から大八洲国(おおやしまぐに)(日本)に天降られる時、多くの樹木の種を持ってこられました。最初に新羅国(しらぎのくに)(韓国(からくに))に行かれましたが、この国には植えないで、大八洲国(日本)に持ち帰り筑紫(つくし)(福岡県)から日本全土に木の種を播き植林されました。そのおかげで日本の国は緑の豊かな山々を擁(よう)し、空青く水清き森林の育成がなされました。
和歌山県は、木の神様(五十猛(いたけるの)命(みこと))がお鎮りの国というので「木の国」と呼ばれていましたが、奈良時代に国の名前は二文字にして雅字(よいじ)を充てるという勅令が出されて「紀伊国」になりました。伊太祁曽神社が紀伊国(紀州)の祖神(おやがみ)といわれる所以です。
このようなご新徳(しんとく)にちなみ、「木祭り」は木々の恩恵に感謝するお祭りとして毎年4月第1日曜日に御奉仕しております。
《次第》
チェーンソーのみで彫刻するチェーンソーカービングの実演奉納。
奉納者の城所啓二氏は和歌山県龍神村在住で国際大会優勝者という実力の持ち主。