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年頭のご挨拶

和歌山木材協同組合
理事長 中谷友紀

新年あけましておめでとうございます。本日お集りの皆様方におかれましては、良き新年をお迎えになられたことと心よりお慶び申し上げます。

本日、和歌山木材協同組合恒例の新年交歓会を開催させていただいたところ、ご多忙中にもかかわりませず、尾花市長、国政より門先生をはじめ日頃から大変お世話になっております行政・金融・関係団体・業界新聞社・伊太祁曽神社の奥宮司様など多くの方にご列席賜り、また仁坂知事にも後程お越しいただけるということで、本年も多くのご来賓の方々をお迎えして本会を開催できますこと、御礼申し上げます。

私は昨年5月の総会において宮本前理事長より理事長職のバトンを引き継がせていただきました中谷と申します。諸先輩方多数いらっしゃる中ではなはだ僭越ではありますが、開会にあたりまして一言年頭のご挨拶を申し上げさせていただきます。

本年は平成最後の年となり元号が改められる節目の年となっております。平成30年間というと、30年ひと世代とよく言われるわけですが、昭和から平成に代わる30年前の昭和63年より父が木協理事長を務めさせていただきました。さらにその30年前昭和34年からは私の祖父が木協理事長を務めさせていただいております。そういった意味でまさに30年ひと世代という世代の移り変わりの中で親子3代にわたりこのような役職にあずかられることを大変光栄に思うとともに、微力ながら和歌山の木材業界のためにお役に立てればとの思いを新たにし、新年を迎えさせていただきました。

さて、平成30年間の木材業界の総括について一言で申し上げることは非常に難しいのですが、昭和40年代より続いた外材輸入並びに製材、特に和歌山市に置きましては全国でも有数の米ツガ製材の一大生産地でありましたが、それらが大きく後退し、プレカットが一気に普及(在来工法におけるプレカット率 平成元年7%→現在90%超)し、木材製品も乾燥材が当たり前となり、そして欧州由来をはじめとした集成材の普及などの木材製品の高品質・高性能化が進んだ時代であり、我々を取り巻く環境は大きく変化をいたしました。

そして、当然のことながらこれらの流れは現在も続いており、昨今ではCLTに代表されるような新たな木材製品が登場し、今後は中高層建築物への木材利用が大いに期待される時代となってまいりました。

また国産材については戦後長らく低迷を続けてまいりましたが、戦後植林されたスギ、ヒノキなどが伐期を迎えた現在、平成14年の自給率18.8%をボトムとして現在は36%まで回復、2025年には50%まで回復するものと予想されております。

これらのことから考えますと
①木材業界川上…より一層の国産材利用の促進、普及に向けた取り組みが進められる
②木材業界川下…CLTなどの新たな製品の開発に伴う中高層建築物の木造化・木質化の推進、特に非住宅分野や公共建築物での推進が期待

これらが今後しばらくの間、業界の大きな流れになろうかと思います。

その一方で我々、和歌山木材協同組合の組合員には林業、素材流通(川上)から製材、製造分野(川中)、そしてプレカット、製品流通など(川下)、そして木材関連の業界の方までひとくくりに木材業界と言っても多様な分野・業態の方々がいらっしゃいます。残念ながら、かつてと比較すると組合員数は減少しましたが、見方を変えれば平成の木材業界が大きく変わっていった中での生き残りであり、各分野・業態でのトップリーダーの方々が和歌山木材協同組合に集まっているといえます。

そして、当然のことながら同じ木材業界といえども川上、川中、川下それぞれの分野において目指すべき方向や抱える問題点は違うかと思います。しかしながら、木材協同組合という一つの組織の中で各組合員のお互いの知恵や問題点を共有・情報交換することによる、相乗効果や気づきが生まれる可能性も大いにあるかと考えます。

本年は、来るべき新しい時代に向けた取り組みとして、各組合員の意見交換の場をできる限り設けて、和歌山木材協同組合としての意見の集約化、情報の共有化を図り、その過程において行政や関連団体などの方々のお知恵も拝借し「未来志向の木協づくり」を進め、組合員各社の発展や経営基盤の強化に寄与できればと考えております。

最後になりましたが、組合員各位はもちろん、行政の方々、関連団体の方々、どうぞ本年も引き続きのご指導とご協力をこの場を借りてお願い申し上げ、年始冒頭の挨拶と代えさせていただきます。


2019.1.16 和歌山木材協同組合 新年交歓会