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年頭のご挨拶

和歌山木材協同組合
理事長 中谷友紀

新年あけましておめでとうございます。皆様方におかれましては、良き新年をお迎えになられたことと心よりお慶び申し上げます。

 

昨年末の臨時総会において長年親しまれてきました木材会館の移転、取り壊しについて大きなご英断をいただきました。総会でもご説明させていただいたように木材会館が建築後50年を経て老朽化が著しい事。また組合員数が減少傾向にある中、和歌山木材協同組合が今後も十分な活動を行えるよう財政基盤の充実を目的として今回の木材会館の移転、取り壊し、そして賃貸転用を行うものです。よって、新年交歓会がこの木材会館で開催されるのも本年が最後となり、私も含め組合員の皆様方におかれましては、大変名残惜しい気持ちであろうかと思います。本日は短い時間ではありますが、この時間を皆様と共有させていただきたくお願い申し上げます。

 

2年前の1月はぎりぎりコロナ感染前ということで、新年交歓会にかえて和歌山木材協同組合創立70周年記念式典を盛大に開催させていただきました。昨年の1月は首都圏、関西圏など11都府県に緊急事態宣言が発出され、また県下でも和歌山市を中心に新型コロナウイルスが感染拡大傾向にあることから、やむなく恒例の新年交歓会の開催を取りやめさせていただきました。よって、今年は3年ぶりの新年交歓会の開催となります。ただし、本年も感染予防の観点から来賓の方々をお招きすることはお控えさせていただき、日刊木材新聞の和田様、東洋木材新聞の島崎様並びに組合員の方々に限定しての開催とさせていただきました。また、本来であれば昼食をとりながら皆様との歓談の時間を設けさせていただく予定でしたが、こちらも足下でのオミクロン株の急速な感染拡大を鑑みまして、式辞をもって中締めとさせていただき、お手元のお弁当をお持ち帰りいただくことに急遽変更しました事、ご了承いただければと存じます。

 

さて、昨年一年間を振り返りますと、一昨年からの新型コロナウイルスに引き続き振り回された一年間であったかと思います。本年もオミクロン株の影響などでまだまだ先行きを見通すことが難しい状況ではありますが、マスクの着用が当たり前となりテレワークが進んだりとコロナ禍での社会活動の在り方が形成されつつあります。またこの一年はワクチン接種が進み、昨年年末からはいよいよ経口薬の承認がなされるなどにより、今年こそは、ウイズコロナ・アフターコロナの本格的な社会活動の回復を期待したいと思っております。

 

そして、我々木材業界におきましては、昨年春先からのウッドショックが最も大きな出来事ではなかったでしょうか。品不足に端を発し、わずか数カ月の間に木材価格が高騰、今までの相場感が全く通じなくなり、あらゆる木材商品の価格の居所が大きく変わりました。今は踊り場状態といったところだと思いますが、おそらく元の相場に戻るとは考えにくく多少の上下はあっても、もはや木材価格の居所は大きく変わったと言えます。

 

しかし、少し視野を広めて考えてみますと、ここ数年、木材を含めた多くの資源が米中を中心とした世界中において資源争奪戦の状況となっています。その中で相対的に購買力を弱めた日本が買い負けているという状況に他ならないのではないでしょうか。物価が上がることは決して好ましい事ではないかもしれませんが、少なくとも我々木材業界にとっては、今までの木材価格があまりにも安すぎた状態から脱することが出来、森林資源国である日本、また森林資源県である和歌山に林業・木材業復活のチャンスがようやく巡ってきたと前向きにとらえたいと考えています。業界といたしましても今年は「ウッドショック」を「ウッドチャンス」に変える努力が必要な1年となります。

 

「SDG‘s」や「ウッドショック」という言葉に代表されるように変わり始めた価値観の多くはもはやコロナ禍以前には戻らないと考えます。5年先、10年先と時代を先読みし、これからの時代に沿うよう木材業界も新たな発想の転換を図り、組合としても「未来志向の木協」を推進し、組合員各社の発展や経営基盤の強化に寄与できればと考えております。

 

本年も組合員の皆様方には引き続きのご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、年頭の挨拶に代えさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2022.1.17 於 和歌山木材会館