其の活躍ぶりは世人を驚かせるものがあった。前記川中組、並び中熊両製材所の設備情況は次の通りである。
株式会社川中組製材所(取締役社長中谷長左衛門)
 創立 大正11年
 所在地 和歌山市築地橋西詰
 工場設備 自動送材車帯鋸盤(5呎)1台、台車(30インチ42インチ) 3台 竪鋸(大・中)2台、
        丸鋸(大・中)4台、3方削プレナ1台、原動機(ランカシア式ボイラー)
        動力120馬力(燃料オガ屑)
 建物 工場鉄骨3棟、250坪
 倉庫 2棟、130坪
 敷地 1,500坪
 生産量 1ヶ月約8,000石
中熊合名会社(代表社員 中島熊楠)
 創立 明治25年、大正8年合名会社に組織を変更、資本金500,000円、此の間明治30年に
     大阪南境川町に支店を開設、同39年に大連、青島等に支店を開設す。
 所在地 和歌山市西河岸町
 設備 台車1台、テーブル2台、丸鋸2台、竪鋸2台、プレナ1台 動力100馬力(電力)
 生産量 米材製品1,000石 北洋材500石、内地材500石、其の他2、3の小工場あり。