かで原木入手難、労働力の逼迫等幾多の困難を克服しつゝ木材専用港の建設ならびに工場設備の近代化、大型化等まことに時宜を得た施策を推進され、今日のゆるぎない基盤を築きあげられたものでありまして皆様方の英知と強固な団結の力に対しまして深甚な敬意を表するものであります。
しかしながら木材産業の将来を考えてみますと引続き予想される経済の高度成長のなかで木材需要量はますます増大を続け政府の見通しでは昭和50年には約130,000,000立方メートルに達するとみられておりますが、これに伴って国産材生産の停滞や外国産材輸入に対する諸問題等幾多のきびしい局面があろうかと思われますので将来の木材需給関係は必ずしも楽観できない見通しにあるものと考えます。
したがいまして木材産業の一層の振興を図るためには県としましても、今後色々な対策を講じなければならないと考えておりますが、さしあたり昭和45年度は木材業者等の登録制度を実施し業界の実態を十分把握いたしまして積極的な施策を講じてまいりたいと考えております。
どうか組合員の皆様方におかれましてもよろしく御協力をお願い致しますとともに協同組合の基本理念であります相互扶助の精神にもとずき一層の結束を固められまして木材業界の発展に御尽力下さいますよう祈念しましてお祝いのことばといたします。
昭和45年4月5日
和歌山県知事 大橋 正雄
以上で記念式典を終り、このあと午後1時よりアトラクション幸運の福引や餅まきを行う。
斯して午後3時半、創立20周年記念式典並び、行事の総べてを盛大且つ円滑に終了す。