(七)相場の建方と材積計算法
(1)相場の建方
(1) 丸太及び角材はいずれも才。
(2) 板類は坪延6尺5寸を以て1間とす。
(3) 樽丸類は3駄をもって1丸とし、1丸の延尺は36尺にして1丸で4斗樽6個を作ることが出来た。
(4)酒樽6尺5寸をもって1間とす。
(5) 柱、洗丸太等は(本)
(6) 杉皮(束)1束は延尺21尺。当時の家屋は家根は殆ど杉皮を使用するものが多く、従って杉皮の需要も又盛んであった。
(2)材積計算法
木材の才数及び板の坪数は次の方法により計算す。
(1) 1才は1寸角長さ2間とす。
(2) 丸太は経を自乗しこれに7、9を乗じ得た数により算出す。但し長さ4間未満のものは中央にて尺取、角材は中央の厚と巾を乗じ得た数により算出す。
(3) 丸太及び角材の長さは半間毎に計算し、半間に満ただる端数はこれを切捨とす。
(4) 丸太の経は、5分毎に角材の厚と巾は1寸毎に計算し、これに満ただる端数は切捨とす。
(5) 板の坪数は縦横6尺5寸を以て1坪と定む。
(6) 1才又は1坪に満ただる端数は切捨とす。
(3)造材方法
(1) 丸太類は総て7尺をもって1間とす。故に2間、2間半、3間、4間、5間なども皆此の割合にして2間物は14尺、5間物は3丈5尺に造材す。しかして此の他に目斗穴分(メガとも言う)を材の両端に5寸宛だけ長く造材した。