(一三)吉野材木和歌山検査所の開設
明治中期以降、吉野材木産業組合和歌山検査所を和歌山市湊本町3丁目21番地に開設す。本検査所には検査員3名駐在し、検査員は、吉野材木産業組合の規約に基ずき吉野の荷主より和歌山並び大阪に移出する。 材木と送状とが相異なきやを検査する他、木場及び貯木場の木材を保護し、洪水の際は各問屋と共に現場に出張し人夫を指揮して木材の流失を防止し若し流失材ありたる時は其の旨を大総代及び荷主へ急報し且つ問屋仲買の間に悪弊なきやを視察することを主な業務とし下記規約第4章第37条及び第39条並び42条の職務章程に依り諸般の事務を取扱うことを目的とした。
尚、当時組合の所有船吉野丸(50床積)吉栄丸(40床積)の2船があり大阪方面に廻送する木材の輸送に使用した。以下和歌山検査所の業務内容及び荷主と問屋との関係その他当時の情況を察知する必要上吉野材木産業組合規約のうち特に本市との関連事項を左に抜すいす。