(六)職工の賃金
大正から昭和前期に於ける本市の製材工場の機械設備は主に円鋸と竪鋸で台車は僅か数台に過ぎなかった。従って賃金も機種別等による差は見られず、円鋸を標準とした。大正8、9年頃の記録によると円鋸の腹押で平均1円20銭から30銭、雑役で男子70銭から80銭、女子で50銭内外であった。
其後昭和期に入り、漸次値上りし昭和10年には男子一般職工で2円10銭、雑役で1円30銭から1円40銭となる。作業時間は各工場によって多少異なるも、朝7時から終業は午後5時から6時まで、実労平均9時間から10時間を通常とし休日は1日15日の月2回とす。