(1)復興時代!
昭和20年8月15日ついに悲劇の敗戦を迎えた。此の戦禍によって吾が国の重要都市の殆んどが焼土と化し、国民は飢えと敗戦の混乱の中に唯呆然とするのみであった。
本市の被災も又激甚にして市の大半が焼土と化すと共に製材工場の殆んどを焼失した。
一方吾が国は連合軍の占領するところとなり、終戦の翌9月2日ミズリー号艦上に於て日本の降伏に関する調印式が行われ、間もなく連合国最高司令(GHQ)が東京に設置せられ、日本の政治は其の軍政下に総べてが委ねられた。
而して昭和29年9月10日米国は対日管理方針の声明を発表し、天皇など日本国政府にたいする連合国司令官の権限、日本経済の非軍事化、財閥の解体、財政の管理、貿易及び金融の管理、婦人参政権、労働者の団結権、教育制度の改正、民主主義を軌軸とす新憲法の制定など、日本の戦力温存を徹底的に破壊する指令が相次いで発せられた。
昭和20年7月の空襲で焼土と化した和歌山市