いに活況を見た。当和歌山市の原木価格は、動乱前の600円(杉4・5下)から900円に、更に動乱たけなはの昭和28年には、2,500円と暴騰を見る。一方製品も1,200円(杉2間3・5角)から1,200円に更に3,300円と急上昇した。ちなみに動乱が勃発した昭和25年6月から動乱中(昭和25年-同28年迄)の木材価格の値上りを材価率で見ると次の通りである。
別表の通り木材価格は、朝鮮動乱によって急上昇し、昭和25年のデイス・インフレ当時の材価率95にたいし、動乱中の最高期はその材価率は160と凡そ倍増の高水準に達した。
此の朝鮮動乱は、昭和二十八年停戦すると同時に、特需もストップし、木材価格も下降の傾向を見せ翌29年には政府の緊縮予算の成立とともに早くも不況が到来、素材価格は、2,050円(杉4・5下)と動乱の最高期に比べ約2割の下落を見るに至った。一方製品も3,300円(杉2間3,5角)から2,500円と下落した。
後記は、昭和25年と前後、即ちドッチラインのディスインフレ当時から朝鮮動乱中ならび、緊縮予算成立後の昭和31年頃までの、当和歌山市の原木及び製品価格である。