外材輸入の情況
和歌山港に於ける外材輸入と本船
外材輸入は、戦前と戦後では その目的は大きく変化している。大局的には国内経済のあり方が変った事と、木材需要の増加に反し、国内資源が著るしく涸渇したことによるものである。
戦後の木材輸入の先陣は、戦前に多く見られた米材やソ連材ではなく、経済復興を目的とした米国の対日援助資金をテコとする南洋材であった。
本市に南洋材が戦後初めて輸入されたのは、ソ連材や米材とは若干おくれて昭和34年であったが、全国的にはこの南洋材が最も早く輸入されている。
南洋材は<加工貿易方式>にかなう唯一のものであり、戦後の経済復興緊急対策に最も適するものであったからに他ならない。即ち原木はフィリッピンから輸入し、日本で合板に加工、アメリカに輸出すると言ふ方式で輸入の基軸が生まれたの