前表は米材の本船輸入が初まった昭和33年から同45年までの当市の米材輸入量であるが、此の他に機帆船等による移入材相当量あり。
(3)南洋材の輸入
外材のうち、戦後初めて日本に輸入されたのは、フィリピン産の南洋材であった。これは冒頭にのべた通り、南洋材は加工貿易方式にかなう唯一つのものであり、戦後の吾が国の経済復興緊急対策に適するものであったからである。
然かし本市への南洋材の輸入は、全国的に最もおくれて輸入された。これは、本市には合板工場の様な加工貿易方式にかなう工場が存在しないためである。当和歌山市に南洋材が初めて輸入されたのは、ソ連材、米材に次いで昭和34年の5月である。輸入商社は三菱商事で荷受主は㈱山本進重郎商店、船名はナシピット丸積載数量は凡そ5,000石であった。
尚、本市への南洋材の主たる輸入商社は、三菱商事株式会社と日比貿易株式会社等で荷受主は大洋木材株式会社、㈱山本進重郎商店その他であるが、大洋木材株式会社は殆んど南洋材を専門とし、従ってその取扱量が最も多い。南洋材の主なるものにラワン、カポール、アピトン、ヂョンコン、アマチス、ラミンなどがありこれらの材はいずれも木工、建具用材として市内の業者に販売されている。
(4)ニュージランド材の輸入
戦後本市に輸入されている外材の主なるものは米材、ソ連材、南洋材等であるが、此の他にニュ