木材相場

あり指定物資として木材を指定した。此の他外材輸入についても関税定率法を改正し、大正12年9月17日から翌13年3月31日まで従来関税がかけられていた輸入材の関税を無税とした。 この様な事から輸入材が激増すると共に復興を目あてに各産地から送られた用材は大正13年半ばには復興用木材の滞化は激増するに至る。斯様にして震災による価格の値上りや好況は束の間で木材市況は再び下落を見るに至った。

 上記別表は震災直前と直後の東京市場に於ける木材相場の1例である。

 次に震災の翌年の大正13年頃より政府は震災手形の処理や、金融引締めの措置を相次いで実施するところとなり、吾が国の経済は下降の一途をたどり、木材価格も又大巾に値下り本市特有の吉野材も(才)3銭3厘から3銭4厘と大正初期の不況期同様の価格にまで暴落した。