11、県会社及小会社に於ける用材の生産は県会社に於て用材の需給を考慮し、綜合的に立案し、県の承認を受ける計画に基き之をなすこと。
12、県会社に於ける用材の販売及び製材生産に因る廃材の販売は当該会社に於て立案し、県の承認を受けたる計画に基き之を為すこと。
13、木材の生産及配給に付ては、本要綱に依るの外、総て県の指示に依ると共に関係者は県の命ずる報告をなすこと。
14、県の指定する特殊用材に付ては、別に措置すること。

 木材統制関係法令の制定

 前記統制要綱を更に強化するため県に於ては昭和15年10月公布の農林省令第87号用材配給統制規則其他により左記の法令を制定公布した。
 イ、和歌山県用材配給統制規則施行細則
 ロ、和歌山県用材移動制限規則
 ハ、和歌山県廃材配給規則
 続いて立木伐採について次の様な計画を樹立す。
 立木伐採計画
 木材統制法並同施行令附則第2項に依り、民有林施業案末済地区に対し、立木伐採計画の樹立を計画し、さきに作成せる各町村別流域別の森林資源調査を基本とし、之に基き現林分の成長率を算出し、尚過去の植伐実績をも併せ考慮し、標準年代量を定め、5ヶ年間の伐採予定用材分を選定し、之を町村毎に集計し、立木伐採案を作成し昭和17年11月和歌山県地方木材統制委員会に諮り、右案の決定を見其の決定したる成績次の如し。
 町村数 125町村
 画 積 16,057町3反
 材 積 2,488,465石(平均年伐量)
 然かるに右により決定したる当該5ヶ年間の伐採計画は、森林保続の観点より編成せられたるものにして、其の標準伐採量は現在の木材需要を充すに足らず、而も大半の林分は奥地に介在し早急に生産困難なるのみならず、限られたる労力を以て最大生産量を確保せんには各町村毎の標準年伐量に依ること能はざる情勢に立至りたるを以て、昭和18年3月第2回和歌山県地方木材統制委員会に諮り、さきの立木伐採計画を変更決定し、その結果昭和18年度に於ける立木伐採割当数量を5,424,184石とす。
 以上の県の要綱に基ずき本県ではおおむね次の様な機構や