した。
以上は第1船輸入当初の状況であるが、其の後本船による輸入は年々増加、最盛期の昭和36年には凡そ290,000立法メートル(納1,000,000石)の輸入を見るに至り、初輸入の昭和30年から同36年頃まではソ連材ブームが続き当時ソ連材は主に仮設用材や板類に上物は建具用材に使用され市内製材業者の多くはソ連材を生産した。
積出港はナホトカ、マゴ、デカリスト、ラザレフ等で樹種は殆んどエド、トド松で一部落葉松が輸入された。
輸入契約は貿易協定の枠に基づいて、駐日ソ連通商代表部と商社の間で行はれ、輸入された木材は商社から全北連またはパルプ会社その他に売り渡された。
業界では当初全北連から各地の北洋材荷受団体に割当てる方法をとった。
本市に於ては北洋材荷受協同組合を設立し、ソ連材引受に関する規約を制定し、同規約に基づき割当てを行った。下記はその規約である。
 ソ連材引受に関する規約
 和歌山北洋材荷受協同組合
第1条 本組合の組合員は、毎年1月末日までに次の事業年度において、引受けようとするソ連材の引受数量を、本組合に申込まなければならない。
 (2)引受数量を、申込まない組合員は、其の事業年度中のソ連材引受については、本組合より割当を受けることができない。
第2条 本組合員の申込みするソ連材の引受希望数量は、8,000石を1単位とし、1組合員の引受希望数量は1単位又は其の倍数とする。