災害関係記録
 南海大地震
 (昭和21年12月21日)
 昭和21年12月21日紀南地方一帯に大地震が発生した。震源地は潮岬南々西約50キロメートル沖合で中央気象台、和歌山測候所の観測によると、人体に感覚のあった領域に東北地方北部と北海道を除く日本全地区に亘り、其の規模は大正12年の関東震災以上のものであった。
此の震災による紀南地方の被害激甚にして、死者220人、負傷者842人、生死不明54人、罹災者25,969人、家屋流失409戸、同焼失1,672戸、全壊440戸、半壊2,521戸、浸水13,221戸を出した。
幸い本和歌山市の被害は軽微であったが、和歌山測候所の観測によると震度5、一時電灯消滅し、和歌浦方面に於て電車路に最大20センチメートルの地割れを生じ電車不通となるほか、水軒、青岸、松江その他所々に最大巾1メートル長さ10メートル余にわたる地割れを生じた。又地震発生後の午前5時半和歌浦、西浜、水軒浜等に津波が襲い平常水位より高きこと1.6メートルないし2メートルに達し、水軒川は午前6時最高2.5メートルの増水を見たために内川に繋留中の木材が氾濫す。
 ジェーン台風
 (昭和25年8月29日)
 昭和25年8月29日硫黄島附近に発生したジェーン台風は9月3日午前8時瞬間秒速55