メートルで室戸岬をかすめ進路を北々東に転じ、その中心に接した本和歌山地方は同日正午頃風速36.5メートルに達し、屋根瓦とび家屋破壊倒壊し、和歌浦、雑賀崎および各河川沿岸に高潮襲来す。
幸い木材の流出等の被害は少なかったが此の台風により本市では死者4名、行方不明4名、重傷者18名その他住宅の全壊、半壊など其の被害は実に甚大なり。
有田川の大水害(7.18水害)
(昭和28年7月18日)
木材流出約600,000石
昭和28年と言えば特に雨量の多い年であった。夏季も近ずいた5・6月頃より連日の如く降雨あり。山陸地帯に於ては林地の弛暖著しく中には林地の崩壊するところさえあり西日本一帯に被害が相次いで発生しつつあった。然るところ同年7月18日豪雨はついに本県を襲い至るところで猛威をふるい大災害が発生した。


流出氾乱材

有田川の大水害と流出氾乱材