和歌山木材協同組合(葛本幹夫理事長)の、新年交歓会は去る1月14日和歌山木材会館に於いて開催。木村和歌山県知事(代理出席)、大橋和歌山市長、中谷県木連会長を始め県、市、関係諸団体の来賓及び組合員多数の参加を得て盛大に新年を祝った。冒頭、葛本理事長の挨拶で、世界的経済不況、国際情勢の不安の中で年が明け、我が国に於いても同様、最悪の不況の中に置かれており、直接我々に関係する、住宅着工数の大幅な減少、我々を取り巻く環境は非常に厳しい立場に置かれている。今後一層の覚悟を持って乗り切っていかねばならない。この様な時こそ、組合を中心として一致団結し、業界全体が一丸となって、原点に戻りこの不況に立ち向かって行かなければならない、今後の、業界発展のため、理事長として微力を尽くしたい、との力強い決意を述べられ、また、出席の関係諸官庁の皆様方にも一層のご支援、ご協力を戴くよう要望とお願いを述べた。これに対して、来賓の方々からは力強い、協力の言葉を頂戴した。その後、懇親会に移ったが、若い世代の人々の出席者が多く、夫々元気に話し合っているのを見て大変力強く思われた。景気は小泉さんに、天気は自然に、夫々任せ、元気は、我々の手で、不況の時に元気を失えば余計に沈んでしまう、この様な時こそ、一層元気を出してがんばって行きたい。若い世代の諸君の元気と英知を一層期待する新年交歓会であった。(湯川幸信) |
木材産業活性化対策委員会 先進地視察 |
平成14年12月5日(木)葛本理事長、雑賀副理事長、山本委員長をはじめとして15名で鹿児島県の山佐木材株式会社様の下住工場(集成材工場)と論地工場(木工工場)を見学させていただきました。今回の先進地視察を行うまで委員会でいろいろ候補があがりましたが、当社は国産材スギによる国内初のJAS認定工場であることと平成14年7月29日付で、『スギとベイマツによる異樹種集成材』のJAS認可を取得されたという理由から決定されました。 はじめに下住工場事務所にて佐々木社長様に会社概要等をお聞きした後下住工場を見学させていただきました。当工場では主に国産材スギによる大断面集成材の製造及び加工が行われていました。製材工場より持ち込んだ曲り材、短材(約1m)などを乾燥し、欠点除去、フィンガージョイント、ラミナ強度検査、プレス、仕上げ、仕口加工等の工程を見学させていただきました。九州各地はもちろん四国・関西を商圏とし、毎年50件以上の建築物・木橋の施工に取り組まれているようで、最近ドイツ製CAD-CAM加工機導入を機に、図面作成を三次元へ全て移行し、より精度の高い加工と工期短縮に努力されていました。 論地工場では、下住工場と同様、短材での造作用集成材のラミナ製造、スギ材を用いた家具、内装材、純木製ミニハウスの部材製造工程及び製品展示場を見学させていただきました。 当社を見学させていただき地域性を活かした国産材スギの活用に取り組み、曲り材などの欠点材を1mに製材することによる大幅なコストダウン、データー収集、ノウハウ取得など研究開発に日々に努力されている姿を目にすることができました。(上市 恭司) |
/ 会 / 社 / 紹 / 介 /
【会 社 名】 山佐木材株式会社 【所 在 地】 〒893-1206 鹿児島県肝属郡高山町前田972番地 【創 立】 昭和23年6月23日 【U R L】 http://www.woodist.co.jp/ 【資 本 金】 9,500万円 【従業員数】 82名(男:74名、女:8名) 【主な事業】 木造構築物及び構築物の設計施工、製材業、集成材の製造、その他木材加工に関する業務・建築業許可 大臣許可(特-12)第18715号 ・一級建築士事務所 鹿児島県知事登録第1-12-24号 ・JAS認定工場 低ホルムアルデヒド構造用集成材 LT-51 造作用集成材 LW-275-01 構造用集成材 LU-66031 |
2月21日ブランズウィックスポルト和歌山に於て和歌山木材協同組合(葛本幹夫理事長)主催のボウリング大会が、11チーム44名の参加で開催され、(株)上市屋材木店チームが団体優勝し、又個人では茨木修平氏(小浪木材産業㈱)が優勝した。 |
木材産業と廃棄物対策 |
木材産業は古くから地場産業として地域経済の発展に寄与するとともに、人や地球に優しく再生産が可能な木材を供給するという重要な役割を担ってきました。しかしその一方で、加工過程で利用不可能な樹皮や端材、くずなどが廃棄物として発生し、従来から焼却処分されるのが一般的でした。 近年、地球環境保全等についての関心が高まり、廃棄物対策、ダイオキシン対策等が強化され、木材産業もこれへの対応が求められています。 平成14年12月1日から廃棄物焼却炉について、ダイオキシン類対策措置法に基づくダイオキシン類の排出基準及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく構造基準等が強化されました。 |
◎ダイオキシン類の排出基準(ダイオキシン類対策特別措置法) 平成11年7月、議員立法により「ダイオキシン類対策特別措置法」が公布され、平成12年1月に施行されました。この法律では、火床面積0.5?以上又は焼却能力50kg/hの焼却炉などを特定施設として都道府県知事への届出を義務付けし、焼却炉の規模ごとにダイオキシン類の排出基準を定めるとともに、設置者には年1回以上のダイオキシン類の排出濃度の測定、報告を義務付けています。 このような情勢に対応するため、全国木材組合連合会では「木屑の適正処理・木質バイオマス検討委員会(座長:中塚岡山県連会長)」を設置、平成14年2月から鋭意検討を重ね対応指針を取りまとめています。この中では「基本的な考え方」と「対応指針」が明らかにされていますが、対応指針として、(1)当面の対応=ア.廃棄物として処分する木屑等の発生抑制、イ.焼却炉対策、ウ.ダイオキシン類の測定、エ.行政との対話 (2)資源循環型社会の構築に向けた対応=ア.木質資源の多様な利用の推進、イ.木質バイオマスエネルギー化、ウ.地域社会との共生、エ.広報・啓発活動の推進、オ.支援措置の拡充が明記されています。 長引く景気低迷による新設住宅着工戸数の減少など、木材需要の減退により木材産業は未曾有の苦境に立たされている上に、更に環境問題への対応が必要となり大変厳しい状況が続いています。しかしながら、この問題を契機に焼却を止め資源として利用するなど、積極的な対応をしている事業所も少なくありません。環境に優しい資源である木材を扱う木材産業が、真に環境への負荷の少ない産業として存立し、資源の環境利用と木材の再生産促進という重要な責務を果たしていくことが今こそ強く求められています。なお、全木連発行「木屑等の適正処理に関する対応指針」の詳しい内容については、組合事務局にお問い合わせください。 (事務局) |